施術前と施術後と、2つの検査を行っています。
①左右の体重差の測定。
②垂直糸と身体の正中線の重なりの測定。

●体重差
体重が60㎏であれば、左右それぞれ30㎏が理想です。左右の体重差に開きがあるほど、身体のバランスが崩れており、こうした姿勢を長く続けると、歪みが生じて、いろいろな症状を引き起こす可能性が高まってきます。
●垂直糸
天井から吊るした垂直糸が身体の背面のどの位置にあるかを見ます。背骨に沿って、身体の真ん中に来ていれば理想的で、体重差と同様身体は大変均衡を保っていて、身体への負担が少なく、健康でいられると判断します。
●施術
どの症状の方にも、ほとんど同様の施術を行います。大沼式、体表刺激法、ギアメソッド、バイタルアングルテクニック、ごしんじょう療法などで、全身の流れを促し、生命力を向上させていきます。その上で、特に痛む箇所、気になる部位をスコープで特定して、適度な刺激を加えて痛みやこりを取っていきます。
Mさんの例をご紹介します。
Mさんは、車から降りるとき転倒し、両膝と両手を地面にぶつけた後に来室しました。右足の外側が痛むというのがMさんさんの自覚症状でした。
Mさんの右足外側をみると、多くの反応が現れ、軽い打圧で解消していきました。その他、腰、背中、方、首にある反応も取り去り、施術を終えました。
●Mさんの体重の変化
〈施術前〉→左22㎏ 右26㎏
〈施術後〉→左25㎏ 右23㎏
体重差が左右逆転した結果となりました。
●Mさんの垂直糸の変化

施術前は、全体として身体が重そうで、幾分垂直糸が左に寄っています。
施術後は、全体としてすっきりした立ち方で、垂直糸が中央に来ています。
本人の自覚は、身体全体が軽くなり、右足の外側も痛みが軽減したということでした。
施術後には、体重差が左右均等になり、垂直糸も身体の中心に来るのが理想ですが、必ずしもそうならないことが多々あります。施術が不十分であったり、身体が元に完全に戻り切らないでいるのかもしれません。あるいは筋肉が硬くなって、均衡を保てない場合もあるようです。
【追記】
Hさん(80歳女性)の例です。
Hさんは、腰痛、冷え性、難聴、倦怠感、心臓病(不整脈)、貧血などさまざまな症状を抱えておられます。帯状疱疹を患い、その後遺症として、顔右半分が常に痺れているそうです。側弯症の症状もあり、長く歩くと辛いといいます。
この方にも、基本的な施術を行いました。全身の血流を促し、反応部にさまざまな刺激を加えていきました。バイタルアングルテクニックという、自然界の法則を応用した手技を加えたり、ギアメソッドといわれる身体の要所に一定の方向に軽いタッチで与えるという手技、さらに身体に溜まった電磁気エネルギーを除去する「ごしんじょう療法」などを施しました。
その結果、以下の変化がありました。
●Hさんの体重の変化
〈施術前〉→左25㎏ 右22㎏
〈施術後〉→左24㎏ 右23㎏
体重差が左右逆転した結果となりました。
●Hさんの垂直糸の変化

施術前と施術後の身体の立ち方の変化が劇的に変化しました。
自覚症状の変化として
・呼吸や嚥下(飲み込み)が楽になった。
・歩きやすくなった。
・身体が温かくなり、寒さを感じにくくなった。
・目の見え方がクリアになった。
2つの例の双方とも、施術後は施術前と比較すると、背筋が真っ直ぐ伸びて立つようになっています。全身に点在していた滞りを解消し、血流やエネルギーの巡りが改善することで、本来の身体の機能が戻るのだと思います。
毎月定期的に来室いただいている方は、姿勢がよく少しの刺激で体重差も垂直糸もきれいに揃うようです。

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