①2018年6月にSさんが初めて来室した。
肩こり、腰痛、眼の疲れ、膝痛などが主な症状である。
治療室を始めて間もない頃であったので、どれくらい寄与できるかは自信も見通しもなかったが、とにかく全力で施術に取り組み始めた。
バイオレゾナンス療法で活性化プログラムと経絡プログラム、さらに運動器官のテストを実施した。筋肉の凝り、靱帯伸長、腱鞘炎、鼠径ヘルニア、背中の痛み、線維筋痛症結果として出た。
本人が特に痛みを訴えていたのが膝の痛みと腰痛であった。
仰臥位で、体表刺激療法を試みた。体重差は2㎏ほどあった。結果的には体重差は0㎏に収束できたが、まだ痛みは取れていなかった。
時間的な制限があり、この時は伏臥位までたどり着かなかった。
痛みが完全に解消できないまま終了したのは、施術者としても、Sさんとしても満足できるものではなかった。
②7月に入って、再び来室した。前回の施術の後は、身体が軽くなったと言っていた。
バイオレゾナンス療法で、前回のテストで問題があった点をハーモナイズした。
その後、仰臥位、伏臥位、立位で体表刺激法で全身を施術した。
腰、股関節、左膝の反応が非常に多かった。

③2回目の施術から10日後に再来室した。
身体がかるくなったが、左膝は依然として痛み、腰も重いという。股関節の可動域が広がったという。
体表刺激法で全身を調整した。
膝は軽くなり、痛みがとれたという。
3回目にして、かなり正常化しているように思えた。
④8月上旬の来室。気温が35℃とかなりの暑さである。
腰から膝にかけて、かなりの回復をしているという。
10日間は、治療の効果が持続するようになり、10日を過ぎると痛み出すという。体重差がなくなった。全身の調整により、身体が徐々に正常に戻ってきているようである。
⑤8月下旬に来室。膝が重く痛むという。
スコープでみると、左膝と左腹の反応が大変多かった。聞くとゴルフをした後、痛みが増すということだった。身体全体の不調や痛みが多く、完全に体重を揃えることができなかっ。
⑥9月上旬に来室。今回もゴルフをして、腰の痛みが激しくなったといっていた。
バイオレゾナンス療法で、運動器官のトリートメントを行った。
肩、左腰から左膝にかけての反応が多い。夏の疲れやさまざまな要因が重なって、反応ポイントが多いように思える。
過度の刺激が身体に負担をかけることになるのではないかと感じ、刺激を極力少なくて、脳に信号を届ける心づもりが必要なのだと思う。
最終的に体重差がなくなった。
⑦9月中旬に来室。
岩盤浴で調子が戻ったという。膝の痛みはない。また、漢方薬を1日3回服用しているという。左腰から膝にかけて痛むといっていた。全身を体表刺激法で調整したが、痛みが消えなかった。座位でスコープを使い、打圧によって反応ポイントを取り去った。
体重さ2㎏が縮まらなかった。
⑧10月上旬来室。
相変わらず、左腰から左膝にかけて重たさがある。体重左26㎏、右27㎏。
施術後は、左27㎏、右25㎏と逆転した。左に重たさがあることで、左の体重が重くなるのは理屈に合っているように思う。
⑨10月中旬来室。前回から1カ月を経過している。
ゴルフの後で、膝腰が重いという。血圧が高め、コレステロール,中性脂肪は正常値。
左28㎏、右24㎏という4㎏の差があった。施術後26㎏となり体重差がなくなった。
膝の周辺、陰陵泉、行間のツボを痛がった。
最後にマッサージを加えたが、大変喜んでいた。このマッサージは癒し効果は絶大だが、治療としての保証はないと思う。
⑩11月中旬来室。1カ月が経過した。何とか歩ける状態。階段の昇り降りが大変だという。
やはり相変わらず膝周辺の反応が多い。膝の反応ポイントの打圧をひどく痛がった。あまり痛い刺激は、帰って逆効果のように思える。しかし、痛みは軽減したようだ。
体重差は1㎏までで、それ以上は縮まらなかった。垂直糸は一致した。
現在15回の施術まできている。
痛みはほとんどないという。歩くのも痛くはなく、痛みを忘れることが多くなったという。長期の調整によって、自らの調整力や生命力が高まり、自己調整力がついてきているように思える。持続的な調整は、それなりの効果をもたらしているようである。
施術方法や技法は、まだまだ未知数である。短時間に、少ない刺激で効果をより上げる方法があると思える。さらに追究していく。
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